castalia第1回公演CANGE!稽古場2

研鑽の場~A place to learn~

研鑽の場
米国と日本のミュージカルの歴史の差は、実に100年あります。
その途方もない時間を埋めるべく、そして追い抜くべく、日本でも多くの役者たちが日々研鑽を積んでいます。
しかし、実践の場が少ないというのも、日本のミュージカルの発展を妨げている理由の一つです。

例えば、喫茶店のアルバイトをやることになったとして、メニューや伝票の書き方など、
最初に仕事の流れを知識として教えてもらった後に、実際にお客様の前に料理や飲み物を運んだりオーダーをとったり、実践を行う研修がありますよね。
それと同じで、ミュージカルの場合にも研修の場が必要だと私は思うのですが、あるようでいて無いのです。

あるようでいて、というのをもう少し詳しく書くと、ダンス、歌などは個人やスクールでレッスンをして、発表会などで披露する機会は一応あるわけなのですが、芝居だけを教えてくれる場所もないし、3つを総合的に教えてくれて、且つお客様の前で実践する場というのはほとんどないということです。
もちろん、専門学校やミュージカルコースのある大学では、そのような実践を行うところもありますが、卒業してからはまたその実践の場を失うのです。

しかし、お客様のいる劇場で本番を経験することは、何十回、何百回のレッスンよりもミュージカル俳優に近づけます。
そう考えていくと、劇団というのはとても貴重な場所です。
その実践の場を与えられ、団員一人一人の成長を見守り、育ててくれるからです。
もちろん、実践の場を与えられるということは、そのために多くを求められるということをお忘れなく。
劇団は厳しいとか大変だというイメージを持っている方も多いかもしれませんが、その厳しさに身を置かない限り、貴方の求めている舞台には立てません。
<劇場にある価値>で書いたとおり、お客様の求めるものは最初から高いのです。
厳しい稽古の中で研鑽し、お客様を満足させることが出来るような俳優になることが、貴方の求めている舞台に最も近づく方法なのです。

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