稽古日誌

ミュージカル劇団カスタリアの団日誌~184

今回の稽古日誌は、鈴木 涼太が担当いたします!

いきなり余談ですが。
私は、本名で活動しています。

この「涼太」という名前には、ちょっとした由来があります。

私は夏生まれなのですが、生まれたその日は、一年の中でもとても暑い日だったそうです。
私の顔を見に来る人、見に来る人、みんな汗をかきながら「暑いね、暑いね」と話していたのだとか。
そんな中で、ただ一人だけ、とても涼しそうな顔をしていたのが私だったそうです。
そこに「大きく育ってほしい」という願いも込めて、「涼太」という名前になりました。

人は自分の名前の人生を生きる、なんて話を聞いたことがありますが、
私自身も、できることならいつでも涼しくクールでありたいな、なんて思っています。

さて、本題です。
稽古ではついに、12月の本公演に向けて本格的に動き始めました。
台本も一部完成し、手渡され、わくわくしながら読み進めています。

今回の台本にも、たくさんの登場人物が出てきます。
そしてその一人ひとりに、それぞれ名前があります。

個人的には、その名前のひとつひとつにも、キャラクターの個性や色がにじんでいるように感じています。

台本に書かれているのは、公演時間にしておよそ1〜2時間ほどの物語です。
でも、登場人物たちは、その時間だけを生きているわけではありません。

台本には書かれていなくても、私たちと同じように、それぞれの人生を歩んでいるはずです。

だからこそ、台本を読み、その人物を演じるということは、ただ台詞を覚えることではなく、その役を生きることなのだと思います。

この人は普段、何を考えているのか。
どんな出来事に喜び、どんなことで怒り、何に傷つき、何を大切にしてきたのか。
そういったことは、台本の行間にあって、書かれていないからこそ、自分で考える必要があります。

過去の公演や稽古を通して、改めて実感したことがあります。
それは、「その役がどう生きてきたか」が見えていないまま台詞を言うと、台詞と役がどこかちぐはぐになってしまう、ということです。

言葉としては発していても、本当にその人物が言っているようには見えない。
そうなると不思議なもので、その人物は登場するたびに、少しずつ別人のようになったりもしてしまうのです。

これは、ダンスでも歌でも同じことが言えると思います。
どんな場面であっても、歌っていても、踊っていても、役を表現している。

結局はそこに尽きるのだろうなと感じています。

その役の理解を深めるため、私が個人的によく自分に問いかけるのは、
「ここで、なぜ歌うのか?なぜ踊るのか?」
「なぜ、この台詞を言うのか?」
ということです。

そうやって問いを立ててみると、その人物の考えや感情が、少しずつ見えてきます。

そして、それを実際に稽古で試してみる。
すると、他の団員たちもまた、それぞれの役を生きていて、そのやり取りの中で新しく見えてくるものがあります。

受け取ったものをさらに膨らませてみたり、違うと感じたらまた変えてみたり。そうやって少しずつ、役も作品も育っていきます。

そんな積み重ねを、12月まで重ねていきます。

少し長くなってしまいましたが、そんなふうに、本公演という少し先の未来に向かって、
私たちは今日も休まず、役を生き続けています。

これからもその様子は、稽古日誌やSNSを通して随時お届けしていきます。
舞台の裏側をのぞくような気持ちで見ていただけたら、きっと本公演もより楽しんでいただけるのではないかなと思います。

どうぞお楽しみに!

鈴木 涼太

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