今さらですが、とあるきっかけで「鬼滅の刃」を一気見しました。
まさかこんなに没頭するとは思ってもみなかったのですが、そうだ、私は簡単な人間だったんだと思い出しました。田中あゆみです。
そんな単細胞の私ですが、作品の影響を一心に受けたまま稽古日誌を綴ります。
最初は踊りの時間。
今回は振りの続きを付けていただきました。
振付をこなすことに必死になってしまいますが、先生は格好良くて自分はダサいこと甚だしい。
その違いを、動きながらの一瞬一瞬で見比べ修正するべくかじりつきです。
動き出すと様子がおかしくなるのが私のデフォルトなので、一刻も早く脱却するのだと挑んでいると、だんだん顔が硬直して息をしなくなります。
ここでやはり呼吸が大切です。
にっこり朗らかに、踊りを楽しもう。
続いて歌唱の時間。
引き続き「わが家」を一人ずつ歌わせてもらいました。
この感情を表したい、だからこんな音色を出したい、と試みても望むようにできない。悔しいもどかしい足りない。家では膝から雪崩が茶飯事です。
つい絶望的な気持ちになってしまいますが、最近、小学校の音楽で使っていたピアニカやリコーダーを思い出します。ここを押さえればこの音が鳴る。息の量、長さ、速さ、圧などで音が変わる。
身体は楽器だとよく言われる意味が、ようやく少し、体感としてわかるような気がしてきました。
しかし情けないながら、時間がかかりすぎなのだと思います。
ただ闇雲に練習してもだめ。ちゃんと頭を使って考えよう。
最後はお芝居の時間。
今回の台本は二人芝居です。会社での先輩と後輩の一コマなのですが、この二人、きっとすごく仲が良いのではないかと想像しています。
二人の日常に思いを巡らせるのはとてもワクワクするのですが、お芝居こそ、やればやるほど観れば観るほど、もう迷宮入りです。
けれども様々な先輩と後輩の掛け合いを観ることは本当に学びや気づきが多く、自分の狭い世界をぶち破ってくれます。
互いに与え受け取り力を合わせ、楽しい営業二課をつくろう。
「鬼滅の刃」では、ミュージカルにも通ずる重要な事柄が満載でした。
肺を大きくしてたくさん空気を取り込めば血がびっくりして、その時に骨と筋肉が慌てて熱くなって強くなるそうです。
稽古で教わったことをしっかり消化し、身体がわかるようになるまで骨の髄まで叩き込み、そして剣士のように強くなるのだ!と心を燃やされた熱い夏となりました。
田中あゆみ